2012年11月6日火曜日

IT資産の管理とは


      > 資産を評価する=合目的性を測る、だと考えた場合、その目的設定に難しさがある。しかし、IT資産の単位(=評価対象は何か?)というのも大きな問題である。従来の単位(~システム)では合目的性を測るには大きすぎ、大雑把であろう。理想論を言えばSOAが浸透し、サービス単位であれば測定がしやすいかもしれない。

      伝統的ですが、プログラム台帳を今後もIT資産台帳として管理せざるを得ないと感じています。それはパッケージソフトの場合の契約単位を資産単位とせざるを得ないでしょうし、開発費を資産計上すれば、その単位で管理せざるを得ないと思います。それはあくまで金額ベースの話になります。しかし、経営にとっての価値を表現する時は、もう少し大きめな単位のほうが管理視野う異様に思います。その上となると、情報システム、それをサービスと言いかえるイメージがわくと思います。

      > 契約という観点でいえば、情報システム構築以上に、稼働後の安定運用、品質維持を担う保守運用活動、災害時の事業継続活動の重要性に着目すべきである。SLAの概念を更に深める必要がある。
      ベンダーが得る金額は、そのサービスを提供するために必要な最低限のコストを固定費とし、事業に対する貢献の上下をSLAに基準を記載した上で評価し、高ければインセンティブを、企業はベンダーに支払い、低ければベンダーは企業にペナルティを支払うモデルをイメージする。その発想には、サービスとして管理しやすい細か過ぎない単位をイメージしてしまう。SLAを基準としたインセンティブ/ペナルティは企業にとって費用面での振れ幅と考え、事業としてははリスク/オプションといった考えで将来創出キャッシュの予測を行う。というような運用を行うことが重要という理解でどうか。

      資産というのは、将来キャッシュフローを生む可能性のある費用を、年度に配分するという手法が定着しすぎています。金融では時価という表現を使うため、将来の予測キャッシュフローの現在価値という表現が成り立ちますが、それ以外では、取得価格を超える金額を価値として計上するというのは困難です。したがって、取得価格、開発費用を年度に配分する資産額と異なる、効果をベースにした将来キャッシュフローの現在価値を、管理会計的に資産額(あるいは別の表現)として情報システムの価値表記に代えるということではどうでしょうか。



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