2013年2月7日木曜日

「IT投資マネジメントの変革」出版記念セミナー



経営情報学会・IT投資マネジメント研究会の活動成果として標記書籍を白桃書房より上梓する運びとなりました。同書は戦略的IT投資マネジメント(1999年)、IT投資マネジメントの発展(2006年)に続く第三弾であり、当該分野における先進気鋭の研究者・実務家9名と共著にて執筆致しました。同書の出版を記念して京都と東京にて下記要領でセミナーを企画しましたので、ご参加下さいますようお願い致します。ご参加いただける場合は下記要領にてお申込み下さい。多数の皆様にご参加いただけることを希望しておりますので、よろしくお願い致します。

      記

「IT投資マネジメントの変革」出版記念セミナー

【京都会場】
  • 日時:4月13日(土)14:00~17:30
  • 場所:京都大学 百周年時計台記念館国際交流ホールⅡ
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_y.htm
京都市左京区吉田本町 京都大学本部構内正門正面
  • 参加申込・・・以下のサイトから申し込んでください。  https://jp.surveymonkey.com/s/JasminKansai2013Spring  なお、受領メールを受付時に持参ください。

主催:経営情報学会関西支部
共催:経営情報学会IT投資マネジメント研究会関西
後援:一般財団法人関西情報センター、NPO法人ITコーディネータ京都

14:00~14:35 松島 桂樹(武蔵大学 経済学部教授)
本書出版の全体構想
14:35~15:00 栗山 敏(武蔵大学総合研究所 奨励研究員)
4章「情報システム構築における経営者の役割」担当
15:00~15:40 横田 明紀(立命館大学経営学部准教授)
5章「価値再発見のためのオペレーション・マネジメント」担当
15:40~16:10 加藤 敦(同志社女子大学現代社会学部教授)
6章「BCPにどこまで投資すべきか~IT=BCP投資マネジメント」担当
16:10~16:40 藤原 正樹(宮城大学事業構想学部教授)
8章「中小企業にとってのIT投資マネジメント」
16:40~17:30 パネル・ディスカッション
(講演者と時間帯は変更される場合がありますことをご了解下さい。)
京都大学吉田キャンパス(本部構内です。)  百周年時計台記念館は下図[3]です。
 
【東京会場】

  • 日時:5月25日(土)13:00~17:30
  • 場所:日本IBM丸ビルオフィス18階(東京都千代田区丸の内2-4-1)
  • 参加申込・・・以下のサイトから申し込んでください。


https://jp.surveymonkey.com/s/ITIM_Tokyo
 なお、受領メールを受付時に持参ください。


主催:経営情報学会・IT投資マネジメント研究会
後援:中小企業診断協会東京支部 SCMとIT経営・実践研究会、経営情報学会・中小企業のIT経営研究部会

13:00~13:30 松島 桂樹(武蔵大学 経済学部教授)
本書出版の全体構想
13:30~14:00 竹政 昭利(株式会社オージス総研 ビジネスイノベーションセンター)
  2章「企業経営にとってのIFRS」および9章「IFRSで変わる企業会計情報システム」担当
14:00~14:30 川崎 亮二(三井情報株式会社 ビジネスソリューション事業本部
  コンサルティング部ITコンサルティング室)
3章「ライフサイクルポートフォリオマネジメント」担当
14:30~14:55 栗山 敏(武蔵大学総合研究所 奨励研究員)
4章「情報システム構築における経営者の役割」担当
14:55~15:20 河田 哲(ブレインズテクノロジー株式会社 ディレクター)
  5章「価値再発見のためのオペレーション・マネジメント」担当
15:20~15:45 小酒井 正和(玉川大学工学部 准教授)
7章「情報システム部門の再構築~戦略的IT組織とは」担当
15:45~16:10 大串葉子(新潟大学経済学部 准教授)
       8章「中小企業にとってのIT投資マネジメント」担当
16:10~17:30 ディスカッション
(講演者と時間帯は変更される場合がありますことをご了解下さい。)

当日は丸ビル1階のオフィス入口(東京駅側)にてスタッフがお迎え致します。


2012年11月6日火曜日

IT資産の管理とは


      > 資産を評価する=合目的性を測る、だと考えた場合、その目的設定に難しさがある。しかし、IT資産の単位(=評価対象は何か?)というのも大きな問題である。従来の単位(~システム)では合目的性を測るには大きすぎ、大雑把であろう。理想論を言えばSOAが浸透し、サービス単位であれば測定がしやすいかもしれない。

      伝統的ですが、プログラム台帳を今後もIT資産台帳として管理せざるを得ないと感じています。それはパッケージソフトの場合の契約単位を資産単位とせざるを得ないでしょうし、開発費を資産計上すれば、その単位で管理せざるを得ないと思います。それはあくまで金額ベースの話になります。しかし、経営にとっての価値を表現する時は、もう少し大きめな単位のほうが管理視野う異様に思います。その上となると、情報システム、それをサービスと言いかえるイメージがわくと思います。

      > 契約という観点でいえば、情報システム構築以上に、稼働後の安定運用、品質維持を担う保守運用活動、災害時の事業継続活動の重要性に着目すべきである。SLAの概念を更に深める必要がある。
      ベンダーが得る金額は、そのサービスを提供するために必要な最低限のコストを固定費とし、事業に対する貢献の上下をSLAに基準を記載した上で評価し、高ければインセンティブを、企業はベンダーに支払い、低ければベンダーは企業にペナルティを支払うモデルをイメージする。その発想には、サービスとして管理しやすい細か過ぎない単位をイメージしてしまう。SLAを基準としたインセンティブ/ペナルティは企業にとって費用面での振れ幅と考え、事業としてははリスク/オプションといった考えで将来創出キャッシュの予測を行う。というような運用を行うことが重要という理解でどうか。

      資産というのは、将来キャッシュフローを生む可能性のある費用を、年度に配分するという手法が定着しすぎています。金融では時価という表現を使うため、将来の予測キャッシュフローの現在価値という表現が成り立ちますが、それ以外では、取得価格を超える金額を価値として計上するというのは困難です。したがって、取得価格、開発費用を年度に配分する資産額と異なる、効果をベースにした将来キャッシュフローの現在価値を、管理会計的に資産額(あるいは別の表現)として情報システムの価値表記に代えるということではどうでしょうか。



2012年7月6日金曜日

IT投資マネジメントの変革

目次

はじめに

第1部 グローバリゼーションの環境変化とITの動向
序章 グローバル時代のIT経営戦略
2章  企業経営にとってのIFRS(竹政

第2部 IT投資の資産価値の増大

3章 ライフサイクルポートフォリオマネジメント(土屋)
4章 情報システム構築における経営者の役割(栗山)
5章 オペレーション・マネジメントの価値増大(横田、河田)
章 BCP(事業継続計画)にどこまで投資すべきか~IT-BCP投資マネジメント(加藤

第3部 グローバル、グループ経営におけるIT投資戦略
7章 情報システム部門の再構築~戦略的IT組織とは(小酒井)
8章 中小企業にとってのIT投資マネジメント(藤原、大串)
9章 IFRSで変わる企業会計情報システム
終章 IT投資マネジメントの研究方法









2012年1月4日水曜日

「中小企業のIT経営とIT投資」原稿執筆計画


45x40文字/page

目次    1ページ

はじめに:3ページ
 進化するIT経営 -IT活用の徹底化を目指して

第1章:5ページ
 「IT経営」とは・・・IT経営を実現できない理由

第2章15ページ 
 適切なIT投資を実現するには

第3章:15ページ
 IT経営実施のためのナレッジ集(知恵袋)

支援施策の一覧表 1ページ(IT経営のためのQ&A)
 

2011年3月10日木曜日

『2010年度 IT経営と情報化投資研究部会(ITIM;戦略的IT 投資マネジメント研究会)勉強会』のご案内 

■場所   
FatWire株式会社 4月2日(土)15:00~18:00(終了後懇親会)
※休日のため入館は建物裏側の駐車場の通用口からになります。     
■内容
  • 高橋 浩氏(宮城大学)  『クラウドで日本のITユーザー企業は変われるか?』
  • FatWire 田中社長  『閑話休題:死海プロジェクトについて』
  • 議論(ファシリテーター 松島先生)  『ITIMとIFRSを巡る議論』
■会費;なし ■参加申込;事前連絡不要ですが ITIM2006@gmail.com に一報頂ければ尚幸いです。
 ■FatWire様所在地  下記、HPの会社概要の中に地図があります。  http://cms.fatwire.com/   
 Google地図のリンクhttp://bit.ly/hRSzhp 

2010年1月17日日曜日

「IT投資マネジメントの発展」韓国語版、出版、序

国版への序
 文明はアジアに発し、西洋と新大陸を経て、再びアジアにもどってくると予言した学者がいた。まさしく、それが、現実になってきた。21世紀がアジアの世紀であるといわれて久しいが、とりわけ昨年のリーマンショック以降の欧米の低迷と新興諸国の成長を前にして、新しい時代を想起させるさまざまな転換、パラダイムシフトが現実になってきた。もはや、アジアの世紀は、決して誇大な表現とはいえないだろう。
 日本の古代史を勉強すればすぐわかるように、アジアの端に位置する日本は、中東、中国など、大陸からの膨大な知識や技術を、朝鮮半島を経由して、そして朝鮮の人々の往来の中から学んできた。稲作、仏教、法律、制度、鉄や銅の製造などである。まさしく、日本の発展は、朝鮮半島の支援なくして起こり得なかったといってよい。
これまで、日本から生産システム、経営手法などの知識、技術が移転されてきたし、韓国からも多くの製品が日本市場に投入されるなど、まさしくアジアの時代は、新たな韓日関係を軸に切り開かれてきたのである。
今、世界は不況から立ち直りつつある。日本がまず韓国から学ぶべきは、そのダイナミックな企業経営マインドとスピード感であろう。また、日本からは、成熟した改善マインドと仕組みつづりのこだわりと周到さを学んでいただけるだろうか。まさしく切磋琢磨しつつ協調するパートナーシップの時代になったのである。
このような時期にIT投資をめぐる最新の理論と日本における実践に関する研究を著した本書が韓国においても出版されることは、韓日のパートナーシップを象徴するものであり、意義深いことである。
本書で述べるIT投資マネジメントとは、大規模かつ複雑化するITプロジェクトへの投資に関して、合意形成モデル、リアルオプション、戦略マップ、インタンジブルズ・マネジメントなどのさまざまな手法や概念を駆使し、IT投資による成果を最大化するための実践的なフレームワークである。
 伝統的なIT投資マネジメントは、事前の経済性評価を中心とし、いくら投資したら、効果はいくらなのかを議論していたが、多くの論者が指摘するように、IT投資がカバーする領域は広範であり、投資と効果の因果関係の定式化は多くの困難が伴う。私たちは、困難であることを認めたうえで、それを乗り越えるための、より効果的な方法論を模索してきた。それが、戦略的IT投資マネジメントのフレームワークであり、いかにして戦略的IT投資の価値を利害関係者間で合意することが成果を最大化する有効な方法論であることを提起してきた。
 本書が目指す戦略的IT投資とは、企業の戦略目標を効果的に達成するための支援としてのIT投資であり、さらに、前もって整備すべきさまざまなインタンジブルズへの投資を意味する。したがって、戦略的IT投資の意思決定は、従来のような評価手法によって行われるべきではなく、限られた資源を有効活用し、ITの価値を十分生かすことを重視するアプローチを取るべきである。本書の狙いはまさにそこにある。
翻訳にあたっては、本書の著者のひとりであり共同研究の核になっていただいている金先生が基本的作業を行い、もっとも信頼する知人である弘益大学の申先生が丁寧に監修され、格調高い韓国語に表現していただいた。2人に心より感謝したい。
本書が韓国の多くの読者に読まれ、韓国におけるIT投資がより大きな成果をあげ、産業と経済の発展にすこしでも貢献できることを願っている。

2009年11月19日木曜日

学会とは

生産管理学会から学会誌最新号(Vol.16, No.1)が送られてきた。
巻頭言を読んで目が点になった。副会長ともあろう著名な学者(もちろん教員)が、「会員みんなの学会誌の向上にむけて」と題して、論文の書き方、投稿の課題について述べている。
もちろん、巻頭言になにを書くかは執筆者の自由であるけれども、巻頭言は、いわば、学会誌のキーノートであり、副会長は、学会のキーパーソンであるはずだ。したがって、今、生産管理、いいかえると日本のモノ作りが直面している非常な危機に関して、重要なメッセージが大なり小なり述べられてしかるべきではないだろうか。すくなくとも、それを読者は期待しているはずである。
しかし、この著者は、このことに全く関心を示すことなく、書き方指導をしている。学会誌、いや学会にとって、いま、もっともだいじなことは論文の質をあげることであるかのように。
そんなことよりも真剣に、それこそ英知をあつめて、日本のものづくりをどうすべきかが議論されなければ、学者の存在価値さえ無になってしまうという自覚が全くないのだ。
職業人としての学者は、論文を書いて業績を増やし、学会内部で認められることが目的なのだと勘違いしている。そんな業績はゴミ箱に捨てる価値さえない。
積極果敢に、この問題にコミットする姿勢なく、単なるサロンをきどっている学会になんの魅力どころか、存在価値さえもない。